地域のなかのチーム

JR・京王線橋本駅からバスで15分ほど、相模原市大島にある

ありのまま舎を訪れました。

周りには学校や住宅街があるのんびりした雰囲気で、

通所施設とグループホームが併設されている建物は、広々として明るい印象です。

所長の安田知明さんにお話をうかがいました。

 

ありのまま舎は今年で3年目に入る新しい施設で、

名前の通り、利用する方々のありのままを大切にし、

本人に合わせた作業や活動を提供することを考えているそうです。

また、グループホームでは法人の職員だけではなく

外部からヘルパーを入れて人との関わりを狭めないことで、

利用者の違った一面が引き出しているとのことで、

通所される方や、生活をする方が施設で過ごす

環境への配慮がされていることが感じられました。

 

安田さんは、若いころは群馬県高崎市にある国立コロニーに30年勤めていたそうです。

その頃は、群馬県内の約60施設が合同で展示やステージ発表を行う

イベントが開催され、施設間の交流になっていました。

賞が用意されており、講師を招いて練習をするなど

施設全体で力を入れて金賞を目指していたことを、

安田さんは楽しそうにお話してくださいました。

また、研修会として県内の職員が集まる機会もあったそうで、

群馬県内の施設同士のつながりが強かったことがうかがえます。

 

そのようなつながりは、相模原でも作れたらよい、と安田さんは話します。

ありのまま舎は始まったばかりですが、

近隣の施設との交流や、合同イベントの開催など、

“あったらいいな”と思うことがあるそうです。

 

数百人が一緒に暮らすコロニーから、数人が地域の中で暮らすグループホームまで、

障害者の生活の変遷を見てきた安田さんのお話をうかがい、

地域で暮らすことが当たり前とされつつある今こそ、

その地域で障害者の生活を一緒に考えられる

チームがあることが求められていると感じました。

 

(2017/6/8訪問 川村)

 

◇ありのまま舎ウェブサイトはこちら http://www.arinomamasha.or.jp/