横浜市南区弘明寺にある『つながるcafé』のオープンデーにお邪魔しました。
つながるcaféは、うつ病やひきこもりの方の居場所としてあります。
毎日、午前午後とプログラムが用意されていますが、それぞれの方の無理のない中で、好きなときに好きなように参加してよいそうです。
オープンデーは、見学希望や通所に興味がある方向けに、
誰でも参加できる日として月3回設けられています。
この日のプログラムは塗り絵でした。
初めに参加者全員で順番に名前と、
「ごはんとパン、どっち派か」を付け加えたちょっとした自己紹介をしてから、
用意された塗り絵を選び、それぞれ好きな色を塗り始めます。
あちこちで会話も生まれ、和やかな雰囲気が流れていました。
スタッフの寺田直美さんにつながるcaféでのプログラムについてお話を伺いました。
まず見せていただいたのが、習字の作品。
小学校の時に書いたようなお決まりの熟語から、
オリジナルのユニークな言葉や心の叫びまで、個性的な作品が揃っていました。
プログラムは切り絵や俳句、キャンドル作りなどの創作や、
ヨガやストレッチなど体を動かすもの、外に散歩に出かけたりちょっとした料理をしたりと
多岐にわたって用意されています。
「いろんなプログラムがあることで、利用者自身が参加しやすいプログラムを選ぶことができる」
と寺田さんは話します。
初めはスタッフの得意なものや興味があるものから始まり、
徐々に利用者発案のプログラムも生まれてくるようになったそうです。
音楽活動では自分たちでオリジナルソングを作り、その思いを広く届けたいという希望から
CDにしたり動画投稿サイトに投稿されたりと発展していきました。
数あるプログラムでも目を引いたのは、朗読劇。
インターネットで探した台本をみんなで読みます。
「セリフが決まっていて、必ず返事が返ってくるので、会話が苦手な人でも参加しやすいプログラムです。」
と寺田さんは教えてくださいました。
いきなり自己表現をすることは難しいけれど、用意された表現から練習することができると
ほっとするだろうな、と納得しました。
お話を伺って、すべてのプログラムが
つながるcaféに集まる人の心をほぐすツールとなっていることが伝わってきました。
私たちも時間が許す限り夢中になって塗り絵をし、
心を満たして帰路についたのでした。
(2017/5/30訪問 川村 )
◇つながるcafeホームページ http://www.tsunagarukai.com/cafe.index.html