人をつなぐ機会

旭区鶴ヶ峰駅すぐ近くの鶴ヶ峰商店街の中にある

旭区地域生活支援拠点ほっとぽっとは、

心の病を持つ方の暮らしをサポートする場所です。

フリースペースとなっている本体とは別に建物を持っており、

8年ほど前から『ほっとたつはな亭』として文化活動を行っています。

今回はほっとぽっとの拠点長である川田剛さんと、

ピアスタッフの和田千珠子さん、活動を支える市民ボランティアの皆さんに

ほっとたつはな亭の活動についてお話を伺いました。

ほっとぽっと別館の活用と地域交流を目的に始まった『ほっとたつはな亭』の活動は、

コンサートや作品展等、市民ボランティアや当事者が

ざっくばらんに話し合いをしながら企画を考え、一緒に作り上げてきたそうです。

「当事者の意見もきちんと聞いてもらって、

あーでもないこーでもないとみんなで話し合うのが楽しかったねぇ」

と和田さんと市民ボランティアの皆さんは振り返ります。

文化芸術活動が障害を越えて人をつなぐ機会となり、

また当事者にとって自己表現の機会がプラスになっているという実感を重ねてきました。

 

ただここ数年は、活動を取り巻く人の状況に変化があるそうです。

ほっとぽっと本体の相談業務や訪問業務の必要性が増していることで、

文化活動への職員の関わりが減っていることや、

当事者の参加が消極的となり、休止となった活動もあったそうです。

「若い当事者は症状が改善すると就労に向かうため、文化活動には消極的に感じる」

と和田さんは話します。

また、ボランティアが高齢化し、若い世代の参入がないことも課題です。

「活動に関わる人の輪がもっと広がってほしい。

化芸術活動に興味があり、一緒にイベントを作ることを楽しめるようなボランティアを

つないでもらえる場所があるとよい。」

と市民ボランティアの皆さんから、意見が挙がりました。

 

ご自身も統合失調症を持ち、

同じく統合失調症のご主人と一緒に小学生の娘さんを育てる和田さんは、

「学校でも障害者理解の取り組みというと、車椅子のことなど身体障害に焦点が当たり、

精神障害者を理解する機会が少ないと感じる。」と、中~大学生向けに普及活動をしたいと話しました。

心の病を抱えた方にとって、周囲からの理解が暮らしやすさにつながり、

そのためにもさまざまな人と交流する場づくりが必要とされていることを感じました。

                                  (2017/4/27訪問 川村)

 

☆ほっとたつはな亭と当事者によるイベントが

 8月に開催されるようです。ほっとぽっとに興  

 味を持たれた方は、ぜひ参加してみては⁉

 

◇ほっとぽっとホームページ http://www.geocities.jp/hottopot_a/hottotop001.html